「マインドマップ」でアイデアを形にする(その1)
今、書こうと思っている小説がある。あらすじなどの詳細はまだ何も決めていない。ぼやーっとした題材的なものがあるだけだ。登場人物や時代背景すら決めていない。
タイトルはなんとなくこの言葉を入れようかなっていうものがある。それは「パラダイムシフト」だ。ある時代や分野において一般常識とされていた考え方が劇的に変化することを意味する言葉で、主に科学分野で使われている。例えば地球が平らな円盤状のものから球体であるという認識に変わったこと、太陽などの天体が地球を中心に回っているという天動説から、地球が太陽の回りをまわっているという地動説に変わったこと、などが挙げられるかもしれない。
小説の書き方は人それぞれ、千差万別だと思う。僕は「とりあえず書いてみる」ことから始める。核となるテーマと超おおまかなストーリー(というか、おおまかな話の流れのようなもの)だけを決めて、あとは実際に書きながらその曖昧なイメージをクリアにしていく。
この方法は(僕の場合)短編小説だとうまくいく。でも長編になるとなかなか難しくなってくる。どこかで行き詰まったり、矛盾が生じたり、全体としての整合性を出すためにひとつの章をまるまる書き替え直さないといけない、なんてことにもなりかねない。もちろんそれでも書けないことはないと思うが、非常に時間がかかってしまう。
そこで、これから書こうと思っている小説については今までのようなぼやーっとしたイメージだけではなく、ある程度のストーリー、登場人物、時代背景、サブストーリー、伏線などを思いつく限り先に挙げた上で、事前にまとめてみようと考えているのだ。
とは言っても、今現在、自分が持っているアイデアは「パラダイムシフト」という言葉だけである。それを小説のタイトルに入れるとするなら「何か」をパラダイムシフトさせないといけない。その「何か」が小説の核になるわけであり、とても大事なものだ。
ではその「何か」とは何だろうか?
うーん・・
今の段階ではこんな感じだ。
まだ何も考えていない。でもまあ、なんとなく心の中にぼやーっとしたイメージがあるわけで、それをこれから形にしてみようと思っているのだ。
さて、そのぼやーっとしたイメージを形にするためには何をすれば良いだろうか。そこで思いついたのが「マインドマップ」または「マインドマッピング」と呼ばれている手法である。
マインドマップとは下に示されている絵というか図みたいなものであり、それを作っていくことをマインドマッピングという。
(画像はクリックすると拡大できます)
主題となる言葉(本来は絵が好ましいらしい)を中心に書き、そこから外側に向かって枝葉を伸ばすように思いついた言葉を書き入れていくのだ。カラフルにするのは、どの言葉がどの言葉に関連しているのかを分かりやすくするためである。途中で絵を加えたり、コメントを入れたり、違った枝の中にある言葉どうしを線で結んだりしても良い。とにかくひとつの言葉が浮かんだらそれをどんどん書き入れていき、その言葉から更に連想する言葉が浮かんだら、そこからまた更に枝分けして言葉を書いていく。そうしてひとつの言葉やイメージを外側に向かって掘り下げていくのだ。
余談ではあるが脳の構造もこういう感じになっているらしい。なのでマインドマッピングは人間の考え方や記憶、ものの捉え方などに近い手法なのだそうだ。
さて、さっそくマインドマップを作ってみることにする。
でもその前に。
どうせ作るならきれいに作りたい。手書きだと何となく塗り絵っぽくなってしまう。それが悪いわけではないし、その方が自分の感性に近いものができ上がるのかもしれない。でも色鉛筆や大きめの紙を揃えたりという事前の準備が必要となる。それも楽しそうではあるがちょっぴり面倒くさい。
もしかしたらこういうのを簡単に作成できるフリーソフトがあるのではないだろうか。だとしたら出来上がったマップの見た目もきれいだろうし、見やすくて理路整然としたものが作れるような気がする。パソコンやクラウド上にも保存できて一石二鳥ではないか。
で、探してみる。
「マインドマップ」「フリーソフト」という単語で検索して出てきたサイトをいくつくか見てみたところ 『XMind』 というソフトが自分に合っていて良さそうな感じ。
有料版と無料版がある。
個人で使う分には無料版で充分そうだ。見たところ、有料版は企業などがビジネス目的で使用する場合に適している感じっぽい。
早速、無料版をダウンロードしてインストール。そんなに時間がかからずにインストールが終わった。
ソフトを立ち上げてみる。
こんな画面が開いた。中央に『空白のマップを新規作成』というボタンがある。
押しても良いのだろうか。何とも言えないので、とりあえず押さずにメニューバーのところにある「ファイル」を覗いてみる。
「新規」というのがある。そこを選ぶ。
図形というか構成図みたいなものがたくさん出てきた。マインドマップで使用するマップの他にも、組織図、ツリー、ロジック、タイムライン、魚骨図、それからマトリックスなんていうのもある。
上の方に「ブランク(空)」と「テンプレート」というボタンも見える。今出ている画面は「ブランク(空)」の中身のようだ。
念のため「テンプレート」も押してみよう。
こういう感じで既にソフトに登録されている書式や配置を利用して始めることもできるみたいだね。
「ブランク(空)」に戻る。そして、その中から「マップ」を選ぶ。
この画面では、各アイテムの色や形状、フォントなんかを選べるっぽい。大きな分類として「ビジネス」、「パーソナル」、「クラシック」というのがあって、その中で更に細分化されたいくつかのデザインがあるようだ。
こういう風に自分の好みに合わせて書式や配色を選べるのは良いなって思う。
何を選ぼうか。どれも洗練されたデザインで良さげだから意外と悩む。とりあえずシンプルな「クラシックⅡ」にしてみよう。それを選んで右下の「作成」ボタンを押す。
さて何が起こるかな。
【その(2)に続く】
0コメント